メモのようなもの

映画と舞台の感想とか諸々

「海難1890」

日本とトルコの友好125周年を記念して製作された。トルコの方はよくわかりませんが日本に関しては有名企業が数多くスポンサーとして名をつらね、かなり力を入れている模様。

ストーリはエルトゥルール号の遭難とその後の島での話とテヘランでの日本人救出までの話。
エルトゥルール号にかなり重きが置かれているっぽい。

日本が医師とその娘ハル、トルコがムスタファという若き軍人とボイラー技士がメイン。
ハルは婚約者を海難事故で失ってから話せない、医師は治療代をもらわずに診療をしている。
ムスタファはオスマン大佐との繋がりもあるボンボンで一方ボイラー技士は国に赤子と妻を残し航海しており、2人は初めこそ対立するがやがて友情が芽生える。

トルコのおにーさんたち、髭のイケメンだらけな上レスリングやりだしたのすごく良かった(そうなんや)

事故の演出はかなり力が入っているし、置屋?での出来事と事故をうまく繋げていてありふれたやり方だろうけれどよかった。 

救助のシーンはみんなが必死になっていて、とにかくどこの国のもんでも助けなきゃならんっていう台詞が印象的だった。
この場面、おゆきさんという芸者のとっさの行動がとてもカッコ良い。
あと忽那汐里が一切喋らずに表情だけで恐怖や悲しみを表現していてポッキーちゃんもすごくなったなと(同い年です)

後編のテヘラン版はほぼダイジェストで、日本人は正直忽那汐里以外うまく名前と顔が一致しなかった。あと演説のシーンもどうなんだろう。見せ場が必要だったのかもしれないけれど30年前のことならもっとリアリティのある形にしても良かったような・・・


全体的に泣かせようとしてくる感が見受けられた。とにかく子供がでるでるでる。名前もわからんのにやたら美味しいことをやる。子供と動物は泣かせポジションとはこのことか、と。
大島で子どもたちがトルコ人のサイズにびっくりしつつ懐いているのはああそんなことあったのかと思えたのですが。
史実自体が感動的なのでやたら泣かせ路線にしなくても十分だとは思うんだけど、自分も号泣したから何も言えません。




現代の交流を出すのもありかな、と思ったのですがさすがにそこは厳しいのかな。
冒頭でトルコのエルドアン氏が祝辞を述べていたのですが、これは安倍首相verもあるのかな。あそこが正直一番良かったかもしれん・・・
そういえば何年か前に安倍首相が両国合作映画を作るよみたいな話してたけどそれってこれなのかな。


前後編ともに出てくる忽那汐里さん、とにかくよかった。演じ分けていたし、表情だけで語れるし、英語の発音綺麗だし。
どうも最近重めの作品によく出てる気がするけど実力がかなりある(上に可愛い)から、それはそうだなあと思えた。


まあそんなこんなで、年末に差し掛かる中良い映画を観れたのでよかったです。