「逃げ恥」が終わるのが悲しすぎる
あまり恋愛ドラマは観ないのですが今作はとても良い・・・
若い人にとにかく共感されてるのが面白いなあ、と思ったりする。
私自身やっぱりとても好きなので色々と書いてみることにしました。
1.登場人物に悪い人がいない
ドロドロドラマが流行るし、最近でいえば半沢〜のような巨悪の存在があるドラマも
多いなかでなかなかない設定かも。
みくりの元彼カヲルくんも、しょーもないけれどまあそういう人っているよねという
レベルだし、ポジモン杏奈ちゃんも面倒だけれどいい子。
そもそもメインはみんないい人でこんなにいい人いなくない?って思うレベル。
だからマイナスな気持ちにならず観られるし、故に終わってしまうのが悲しい。
2.固定観念にしばられないそれぞれの立ち位置
いわゆるノーマルな、世間一般的な幸せを手にしているのは両親たちとあと日野さんくらい。
津崎さんはいない歴年齢だけれどそれを恥ずかしく思うのは彼本人だけ。
風見さんの結婚したくないという価値観に対しても否定的には描かれていないし、
沼田さんのあれこれは「沼田さんは沼田さん」と結論付けているのが印象的。
「ゆとりキャラ」なゆりちゃんの部下、梅原ちゃんは
就活無双もできる帰国子女というスペックを、あえて隠していて、それぞれの人とは異なることについて「こういう偏見って持ってしまっているよね」とさりげなく提示していてハっとさせられた。
3.結婚をめぐるそれぞれのあり方
というか女性3人なのですが・・・
みくりの親友やっさんは「結婚をやめた」人。
でき婚からの旦那の浮気による離婚で、現在はシングルマザー。
離婚の際にはみくりにあんな理由があるのに親戚に反対されたり否定されたことを打ち明けていました。
けれど蓋を開けてみれば、出戻りはしつつも子供に愛情をもって接していて、
角もとれ?幸せそう。
一方のゆりちゃんは「結婚しなかった」人。
バリバリのキャリアウーマンで、同世代の社内の女性にとっては希望。だけれど、
その人たちと違って出産も結婚もしていない。その代わりに手に入れたキャリア、というのが女性の働き方の現状を示しているようだった。
実際、彼女にたいして「結婚していないから焦っているのだ」と笑う幹部や、
梅原へ全うな指摘をしたことにまるで若い子に嫉妬している呼ばわりをするおじさんもいた。(しかもこういうのはかっこよくもないし性格もあれなのに権力だけあるんだよな〜〜若くても好みの顔じゃない女性社員には同じこというよね〜)
それを知っているからか、結婚という道をあきらめた、あきらめたい若い女の子たちにとっての支えとなればと思ってしまうのかもしれない。
そしてみくりは「結婚する」人。
でも契約結婚。結婚にメリットを感じないから結婚しない風見さんとはある種対照的。
何かとお金を気にしたりみくりはシビアすぎる気がしなくもないけれど、
結婚する辛さも結婚しない辛さも周りの人を見て知っているからこそ
冷静になれるのかも。
籍を入れない事実婚設定もびっくりしました、役所で提出できるんだね。
ぶっちゃけみくりとまではいかなくても契約結婚は今後増えそう・・・・?
少なくとも結婚しなきゃ認めないって価値観を仕事に持ち込んでしまう人も
いるわけだし、ステップアップのために考える人もいそう。
なんかまとまらないけれど、ああこういう脚本もあるんだ、そもそもこんなに素敵な
漫画があったんだと感動しております・・・
原作もとてもとても素晴らしいしこちらの最終回も悲しいけれど気になる。
そういえばオリジナルキャラの日野さん、どうしても藤井隆氏そのものにしか見えない。
奥さん乙葉でしょ・・・